【特定技能・介護】だけが他分野と違うポイントとは?~制度の”盲点”とその先のキャリア設計~
こんにちは。
京都府八幡市 かけはし行政書士事務所の手束です😊
前回の記事では、特定技能「介護」分野の基本ポイントについてご紹介しました。
今回はその続きとして、他の特定技能11分野とは異なる「介護」特有の制度の仕組み、
そして、在留資格の将来的な展望について詳しく解説していきます📘
◆ 介護分野は試験が“2つ”必要な唯一の特定技能分野📚
他の分野(例えば建設、外食、ビルクリーニングなど)では、
原則として以下の2条件がそろえば「特定技能1号」の資格を取得できます。
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✅ 技能評価試験に合格
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✅ 日本語能力試験(JLPT N4相当以上)に合格
しかし、介護分野だけはもう一つ試験があります。
🔹 介護分野で必要な3要素
要件 | 内容 |
---|---|
① 日本語能力 | JLPT N4またはJFT-Basicの合格 |
② 介護技能評価試験 | 実務に必要な介護の知識と技術を確認 |
③ 介護日本語評価試験 | 介護現場での会話・記録作成に特化した日本語試験 |
👉 この**③「介護日本語評価試験」**は、他分野にはない独自の要件であり、
「介護現場で働く」ことに特化した言語能力が求められます。
つまり、単に“日本語が話せる”だけではなく、介護現場で通用する日本語力が必須なんですね🗣️
◆ 特定技能「介護」は2号移行できない!?その先の選択肢とは
特定技能制度には「1号」と「2号」がありますが、
介護分野は唯一、「2号」へ移行できない分野でもあります。
その理由は――
介護分野には、すでに在留資格「介護」が存在しており、国家資格である介護福祉士の取得が明確なキャリアパスとされているからです。
🔁 他分野と介護分野の違い
分類 | 他分野(例:建設、製造など) | 介護分野 |
---|---|---|
長期在留への道 | 特定技能2号へ移行(永住も視野) | 国家資格「介護福祉士」を取得し、「介護」ビザへ |
取得方法 | 実務経験+試験(技能) | 実務3年+実務者研修+国家試験合格 |
つまり、介護人材が長期的に日本で働くには「介護福祉士」資格が必須となるため、
企業側も中長期的な支援・育成を前提にした受け入れ体制が必要となります。
◆ 長期雇用を見据えた育成支援がカギ🔑
外国人介護人材を即戦力として期待しすぎると、ミスマッチが生じやすくなります。
だからこそ、介護分野では以下のような「中長期視点」でのサポートが重要です👇
✅ 実務者研修の受講支援
介護福祉士の国家試験を受けるためには、実務3年+実務者研修の修了が必要。
受講費用やスケジュールの調整など、企業としてのサポート体制が大きな意味を持ちます。
✅ キャリアパスの見える化
「数年後には正社員登用+介護福祉士の取得支援」など、
本人にとっても将来が見える雇用設計が、モチベーションと定着率UPにつながります✨
◆ 制度を“点”で終わらせず“線”でつなぐ支援を
「特定技能1号で受け入れたら終わり」ではなく、
その先のキャリア設計まで支援することが、介護分野での人材活用のポイントです。
かけはし行政書士事務所では、制度上の書類支援だけでなく、
介護現場に寄り添った育成・定着のサポート体制構築もご提案しています。
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かけはし行政書士事務所
代表 行政書士 手束美里(介護福祉士)